投稿日:2008-03-04 Tue
![]() | 限りなくキョウダイに近いフウフ (幻冬舎文庫 こ 5-12) (2008/02) 小林 光恵 商品詳細を見る |
「よくよく考えてみた結果なんだけどね、やっぱりそれがいい気がするんだ」
「ん?なんの話?」
「涼とわたしがね、キョウダイになるってこと」
結婚生活12年目、セックスレスの夫婦、涼と真樹。
波乱の戦国時代を経て、夫婦を超えた「すごくいい関係」になれたと感じるふたり。
それなら戸籍もいっそキョウダイにして、自分たちの実態に合わせようと思いつく。
けれど周囲からは大反対、それどころか猛反発を受け、キョウダイ化計画は難航。
それでもふたりはキョウダイ化の準備を着々と進めてゆく。
けれど途中から、真樹のこころはだんだんと複雑になっていき・・・。
(以下、少々ネタばれ気味。でもまあ、あらかた想像はつくでしょうけど)
最初はね、応援してたんです、このふたりのこと。
それもありだよ、ぜんぜんいいんじゃない、って。
だから「愛し合ってるのにセックスレスだなんて異常だ」、とか言うふたりの友人に、ふたりの次くらいに、もんのすげームカついて。
静かに幸せに暮らすふたりのもとに押しかけて抗議する友人軍団にも「なんだこいつら、ただの八つ当たりじゃんか」って、はっきりいって心底辟易して。
でもですね、物語後半。
キョウダイ化計画に至るまでのいろいろなふたりのこころが垣間見えてきて、だんだんと息苦しいような気持ちになってきて。
真樹がキョウダイ化計画を進めようとした理由。
そして、知ることのなかった涼の気持ち。
「ガンバレわたし」でなく、ふたりがお互いのこころを知りあっていれば、どんな結末になったんでしょうか。
読後、久々にいろいろ考えさせられた本。
けっきょく私には、いくら考えてもこのふたりが幸せな「キョウダイ」になっている姿なんて、欠片も想像できませんでした。
小林光恵 『限りなくキョウダイに近いフウフ』 幻冬舎文庫
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