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集英社文庫編集部編 『怪談集 花月夜綺譚』

怪談集 花月夜綺譚怪談集 花月夜綺譚
(2004/08)
岩井 志麻子花衣 沙久羅

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(実際に読んだのは集英社文庫版ですが、使用できる画像が無かったのでこちらを使用しています)

耽美なものからユーモラスなものまで、どれも日本の女性作家ならではの、“怪談”になっている。
こうした和風の恐怖を心底楽しめるのは、日本人ならではの特権であろう。
(解説より。一部中略)

白状すると、最初はあんまり期待せず、「内容はともかく何でも良いからこわい話が読みたくいな」くらいの、軽い気持ちで購入したのですが・・・。(収録作家さんも、ほとんどが知らない作家さんでしたし)

すみません、感服いたしました。
だいたい、一番手が岩井志麻子さん、さらに続く2番手が恩田陸さんという時点で、「ただの怖い(または怪しい)話」なんかではけしてありえない、って気づくべきでした。
全10話の“怪談”アンソロジー。
長くなりますが、1話ずつ簡単なあらすじと感想を。(収録順です)

岩井志麻子 『溺死者の薔薇園』・・・薔薇園と異母姉妹。そこで起きた悲劇。岩井志麻子さんと聞くと『ぼっけえ、きょうてえ』や『黒焦げ美人』の、とにかくどろどろしてるってイメージが強かったのですが。
薔薇と少女の似合う、ある1つの悲劇。

恩田陸 『一千一秒殺人事件』・・・この本編中では変り種なお話。超自然現象の起こるバケモノ屋敷に泊まり込んだふたりの男のお話。怖いけれど、おもしろかったです。

花衣沙久羅 『一節切』・・・それはとうの昔の、お嬢さんの人形と、女中の少女であった「わたくし」のお話。「お人形は“鬼業”に通じると、いったいどなたが申されたのでしたでしょうか」。

加門七海 『左右衛門の夜』・・・殺しをはじめ、あらゆる悪事に手を染めた左右衛門を襲う怪異。襲い来る恐怖に続くラストシーンは、まさに「耽美」の一言。

島村洋子 『紅差し太夫』・・・『彼はたったひとつの作品で名を現在にとどめている。その作品、「紅差し太夫」を見た者はこの世にひとりしかいなかったのに』。恋情の虜となってしまった、若き天才職人たちの顛末。最後まで笑ってばかりはいられないのです。

霧島ケイ 『婆娑羅』・・・夢枕獏さんの『陰陽師シリーズ』を思い出しました。「呪」にかけられた村と、そこに迷い込んだふたりのひと。この村が襲われた、本当の目的とは?

藤水名子 『ついてくる』・・・非常な辻斬り男の顛末。ラストはちょっとにやりとしてしまいます。「左右衛門の夜」に少し似ていますが、こちらは極上のブラックユーモア。

藤木稟 『水神』・・・「昭和17年。ぼくはまだ少年だった」。恩田陸さんとは違った意味で、こちらも変り種なお話。水神さまの住む川と、少年たちのみたもの。背筋が寒くなります。

森奈美子 『長屋の幽霊』・・・毎夜幸志郎のもとに現れる爺の幽霊。爺の呟く「返せ」とは、一体どういう意味なのか?寒気続きのお話群の後で、一休さんみたくとんちがきいてておもしろかったです。

山崎洋子 『長虫』・・・明治20年に焼失したお屋敷で起きた、あるひとつの、あまりに凄惨な悲劇。お屋敷は無くなれど、悲劇は今もまだ・・・。トリをつとめるお話だけあって、本編中1番こわかったです。ラストにあなたを待ちうける、悪夢。

あーつかれた。(>_<))
長々と書き連ねましたが、ちょっとおもしろそうではないですか?
気になったら即行動。
きっと読んでみて損はしませんよ。


集英社文庫編集部編 『怪談集 花月夜綺譚』 集英社文庫
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プロフィール

小津りゆ

Author:小津りゆ
3年ぶりぐらいですが、ログイン。夢だった資格をとってそれなりの仕事始まったはいいものの、現実にどっしん追突し、車体ボロボロ、エンジンぷすんぷすん状態です(なにそれ)。仕事の本ばっかりで、めっきり小説を読む時間が減。もしかしたら引っ越しして続編するかもです。

※since 2008.2.17

※オリジナル物語サイト、始めました。『ことあら』(リンク欄からどうぞ)

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