投稿日:2008-04-04 Fri
![]() | 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない 上 (1) (2008/03/08) 桜庭 一樹 商品詳細を見る |
「好きって絶望だよね」
「生き残った子だけが、大人になる」 (上下巻帯より)
桜庭一樹さん作品をいつか読もうと思ってて、ちょうどコミック化されたというので即買いしてみた。
杉基イクラさんの画と併せて、なんて世界観。こんなの、初めてかもしれない。
現実を生き抜くための術、「実弾」(早く大人になること)を求める山田なぎさ。
世の中にはなんの力も実態もない空想的弾丸、「砂糖菓子の弾丸」を撃ちたい海野藻屑。
山田なぎさは「実弾」を手にするため陸上自衛隊への入隊を望んでいる。
海野藻屑は自らを「人魚」と言い、「一ヶ月後の大嵐までに、ほんとの友達を探しに来た」となぎさに告げる。
「一ヶ月後の大嵐」。一日一日が過ぎていく中、徐々に山田なぎさが知る、藻屑の姿。そして徐々に姿を見せ始める、藻屑の傍の狂気。
「人魚の汚染」の本当の意味は、「好き」という絶望でしかなかったのか。
私なんかには想像つかない。
桜庭一樹 杉基イクラ 『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』(上 下巻) 富士見書房
投稿日:2008-04-01 Tue
![]() | ヴァリアンテ (01) (角川コミックスドラゴンJr.) (2004/11/01) 杉基 イクラ 商品詳細を見る |
夜明けなんて 見たくなかった
まだ闇の中なら これは悪夢だと錯覚できたかもしれなかったのに
「コード05」と呼ばれる惨殺事件に巻き込まれ、目が覚めたときには左腕に凶悪な異形「キマイラ」を宿していた主人公、宝生アイコ、15歳。
目の前で次々と奪われてゆく、家族、友人、大切なもの、居場所。
突然にあまりに多くを失ったアイコは、絶望の中キマイラ駆逐のための軍事兵器として、それでも生きていくことを決意する。
すべては、失ってしまった「居場所」を取り戻すため。
生きるための凄惨で、壮絶な戦い。そんな言葉では全然足りないか。
主人公・宝生アイコを取り巻く運命はあまりに残酷、無慈悲。
自分がまだ人間であるかもわからなくなる、地獄の現実。
それでも実験動物としてただ死を待つのでなく、兵器としてでも生きぬくことを決意したアイコに、つきつけられるさらに凄惨な事件や事実。
自らが今まで殺めたキマイラの正体に気づいたアイコの絶望と苦悩、
襲いかかる研究施設ATHEOS(アシオス)の、悪魔の陰謀。
既に4巻で完結していて、ラストだってけしてハッピーエンドではないです。
大切なものをすべて失ったうえ、やっと手に入れかけた支えすらも奪われてしまう。
けれどそんなあまりに残酷な運命に翻弄されながらも、アイコは生きぬくことを止めない。
最後に見せたアイコの笑顔が、少しでもこの物語の救いになればと、心から願わずにはいられなかったです。
残酷描写、死体描写など多数ありますので、苦手な方は読まないほうがいいです。
大丈夫な方は、ぜひ読んでみてください。
杉基イクラ 『Variante ヴァリアンテ 01』 角川コミックスドラゴンJr.
△ PAGE UP




