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冬目景 『ハツカネズミの時間(1)』(~4 完結)

ハツカネズミの時間 1 (1)ハツカネズミの時間 1 (1)
(2005/05/23)
冬目 景

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僕たちは学園から“自由”という出口に向かって走り始める。
迷路で走り続けるハツカネズミのように。

私立 蒼峻(そうりょう)学園。

3歳のときに学園にやっていて、それから10年以上を学園で過ごした槙(まき)、茗(めい)、椋(りょう)、棗(なつめ)。
学園では、逃走や反抗さえしなければ、生徒には将来が約束されている。
極端な監視体制の下、学園の用意したカリキュラムを、4人も日々忠実にこなしていた。

けれどある日、突如見知らぬ転校生、氷夏桐子(ひなつきりこ)が現れた。
接触を図った槙に、氷夏はとんでもないことを口にした。

“優秀な人間を育てるために国が資金援助して設立した”と、内部の生徒たちは知らされている。
けれど実際にはこの学園は米軍基地寮内に設立されていて、一般の人間はこの学園の存在すら知らない。
けれど施設は20年前、密かに民間の製薬企業に払い下げられ、以来20年。
学園が目的としているのは、人為的な脳の調整、もしくは人工的な天才の製造。
ここにいる生徒はみな、そのための実験材料になっているのだと。

それは虚言か、真実か。 

動揺を隠し切れない槙に、氷夏は言う。

とにかく・・・・・・
あたしはもう一度ここを出る

お願い協力して


外界の自由と引き換えるのは、それまでの平穏な日常すべて。
氷夏をはじめ、槙たち4人の脱出が始まる。

初めて知ったとき「何だこれ?バトロワ系?」とか思ったけどぜんぜん違って、
学園からの脱出を図る天才少年少女たちと、追手となった学園全体の追いかけっこ。

極限の状況が、けれど終始乱れず落ち着いたトーンで描かれていて、静かな緊迫感に息が詰まる。

追う者たちと、追われる者たち。
そして4人の中で交錯する感情や、互いの心のすれ違い。
脱出を図る4人に学園からさまざまな罠が仕掛けられる中、
やがて仲間である4人の中でも、何かが噛みあわなくなってゆく・・・・・・。

最終巻まで読んだけれど、落ち着くところに落ち着いたという感じ。
読者サイドからすればさして劇的な展開ではない。

脱出を通して4人が手に入れたものは、いったい何だったのか。

正直ラストがあまりに唐突過ぎて、じつはもの足りない気持ちも残っていたけれど、それでもこれが4人にとって、たぶん一番良い終わり方だと思った。

ハッピーエンドかどうかはわからないけれど、少なくとも私は大好きです。

冬目景 『ハツカネズミの時間(1)』 講談社 アフタヌーンKC
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プロフィール

小津りゆ

Author:小津りゆ
3年ぶりぐらいですが、ログイン。夢だった資格をとってそれなりの仕事始まったはいいものの、現実にどっしん追突し、車体ボロボロ、エンジンぷすんぷすん状態です(なにそれ)。仕事の本ばっかりで、めっきり小説を読む時間が減。もしかしたら引っ越しして続編するかもです。

※since 2008.2.17

※オリジナル物語サイト、始めました。『ことあら』(リンク欄からどうぞ)

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