投稿日:2008-02-24 Sun
![]() | 生まれる森 (講談社文庫 し 75-3) (2007/05/15) 島本 理生 商品詳細を見る |
まずはビックニュース。
角川書店から、『ナラタージュ』と『コイノカオリ』の文庫版が出るそうです。
待ってました! 即買決定!!
とはいえ、給料日10日後にして早くも金欠な月見。
今日もバイト帰りに預金通帳を持っていそいそと銀行へ、その後本屋へ出向くのです。
ちなみに、『ナラタージュ』は単行本で一度読んでいて、月見が島本理生さんの作品にはまるきっかけになった本なのですが。
月見はこちらのほうが好きです。
島本理生 『生まれる森』 講談社文庫
主人公は、大学生の野田。
塾講師のサイトウさんとの関係の終わり。
中絶した、サイトウさんのではない子ども。
両親との関係もぎくしゃくして居場所がない。
そんな野田が、部屋をしばらく留守にするという友人、キクの部屋を借り1人で住み始める。
友人キク、素敵なキクの家族、開かれなかったドアをたたくキクの元恋人、近づけない両親。
いろんなひとと関わって、また立ちあがる、一夏の物語。
失ったもの。静かに壊れた感情。立ちあがれない時間。
そして何より、それらを否定せず、ゆっくりと癒してゆく感覚。
主人公、野田の感情の動きもだけれど、野田のまわりのひとも、島本さん独特のほの暗く、静かな文章でとても丁寧に書かれていて、読んでると、なんかそのまま物語に沈んでゆくような気がして。
読後、どことも知れない奥底から浮かび上がったような、とても不思議な気持ちになりました。
なんとなく、小川洋子さん、栗田有起さんあたりの作品がすきなひとにオススメです。
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