投稿日:2008-07-20 Sun
![]() | 深夜食堂 1 (1) (ビッグコミックススペシャル) (2007/12) 安倍 夜郎 商品詳細を見る |
メニューはこれだけ。
あとは勝手に注文してくれりゃあ、
できるもんなら作るよ、
ってぇのがオレの営業方針さ。
うわー、なんて人間くさいマンガなんだろ・・・。
でもこういう話、私はじつはかなり好きなんだよな・・・。
深夜12時に開店し、朝7時頃に閉まるめしや、通称「深夜食堂」。
メニューは豚汁定食と酒のみ。
あとは客が勝手に注文したものを、できるものならひょいと差し出すそんな店。
そこを訪れる人たちがまた、すんごく人間くさくて良い。
タコさんウインナー好きのやくざとか、ねこまんま好きな売れない演歌歌手のお姉さんとか、試合に勝ったら決まってカツ丼食べに来る地味ボクサーに、大の海苔好きで、娘想いの海苔の宮さまとか。
そこに目元に傷ありのマスターが、ひょいと作って差し出す食べ物。
甘い卵焼き、きのうのカレー、あったかねこまんま、きゅーりのぬかづけそのまんま。
この前読んだ「愛がなくても喰ってゆけます」も洒落てて大好きだけど、
こっちの、いっそみっともないくらいの人間くささも、なんか癖になって仕方がないというか。
なんか食べたくなる。
それも、納豆とか卵焼きとかウインナーとかおでんとかたらことかナポリタン(←川上弘美さんも好きらしいです、ナポリタン。エッセイで読みました)とか、なんかそーいう、地味で渋くてどっかで懐かしい食べ物ものが。
美味シクナイケド、癖ニナル味デス。
というのは、深夜食堂で初めてナポリタンを食べたナポリっ子(イタリア人)のセリフ。
私にはまだまだ渋すぎる味だけど、でも好きなんだ、こーいうの。
ちなみにこれを読んだNさんはストレートにやられてしまい、さっそくきゅうりの床漬をかじったとか。
・・・人間くさいひとがここにもいた。
2集は今月末に発売だとか。
Nさんとふたり、ろくろ首になりながら待ってます。
安部夜郎 『深夜食堂(1)』 ビックコミッスクスペシャル 小学館
もうひとつ、公式サイト、らしきもの。↓
http://www.bigoriginal.shogakukan.co.jp/midnight_dining/index.html
投稿日:2008-07-14 Mon
![]() | いじめ14歳のMessage (1999/03) 林 慧樹 商品詳細を見る |
「人並みの幸せじゃなくてもいい。せめて・・・何事もありませんように。普通でありますように・・・」
中学二年、14歳の立山彗佳は、いじめられていたクラスメートの千夏をかばったことから、自分が新たないじめのターゲットにされてしまう。
投げつけられる中傷、暴力、存在無視。まとわりつく好奇心、軽蔑、同情心。
クラスメートはダレも止めない、教師も見てみぬふりをとおす。
ずたぼろになったこころと身体で何とか学校に通う彗佳は、ある夜盲目の少女、友里恵に出会う。
「本当に大切な物。勉強よりも大切な“心”を教えられる教師になりたい」という友里恵の姿にはげまされ、いつしか彗佳は、毎晩のように友里恵の元へ。
失った笑顔を少しづつ取り戻し始め、「死んじゃダメだ」って、そう思えた。
けれどある日、彗佳の唯一の拠りどころをも奪う、決定的な出来事が起きて・・・・・・。
最初の推薦文に書かれてることだけど、飛び降りた主人公はもう二度と帰ってこない。
そのあまりに救いのない結末は、審査員の間でも大議論を呼び起こしたというけれど。
それって何の議論なのさ?
現実に命を絶った子が、数え切れないくらいにいるのに。
でも気づいた時にはもう遅かった。
帰ってこないというのは、どんなに強く望んでも二度と帰ってこれないということ。
知ってるって言うなら、死ぬな。
知ってるなら、傷つけて嗤うな。
悔しい。こんなんじゃダメだ。
死ななかった私に、できることをやるしかない。
生きてるやつらに、できることをやるしかない。
死ぬことを「選べなかった」から「選ばなかった」に変わったのはいつのことだったか。
そんなの今じゃいくら考えても思い返しても、もうわからない。
そんな私に、いつのまにかなれてる。
捨てた笑顔も、いつのまにか取り戻せてる。
生きてたから。
当然のことだけど、その重さを一番叩き込んでくれた本。
それを教えてくれた彗佳は、もうそこにいないのだけれど。
最後に。
唐突ですが、私の大切な大切なNさんへ。
やっと読めるようになりました。
今あなたの隣で笑えること、とてもシアワセです。
愛してくれて、ほんとうにありがとう。
大好きです。
林慧樹 『いじめ 14歳のMessage』 小学館(単行本)
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