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江國香織 『間宮兄弟』

間宮兄弟 (小学館文庫 え 4-1)間宮兄弟 (小学館文庫 え 4-1)
(2007/11/06)
江國 香織

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「だって間宮兄弟を見てごらんよ。いまだに一緒に遊んでるじゃん」

30歳過ぎて仲良く同居してる、フシギな兄弟、間宮兄弟。
ビール会社に勤める兄明信と、小学校職員の弟、徹信。
兄弟そろって「オタク系」と見られ、おのずと女性に縁がなく、
それならと兄弟ふたりで気楽に暮らす毎日に満足しきっていた。
けれど、徹信が同僚の女性教師と明信を知り合わせようとしたところから、
なぜだか兄弟のまわりは急ににぎやかになっていき・・・・・・。

映画にもなった有名本。
こんな兄弟いねーよ!とか思いつつ、
けれどいたら一度会ってみたいなと本気で思う。
ほんのりおだやかなフシギ本。

ただただ兄弟と周囲のひとたちとの交遊をつづったような
シンプルで単調なストーリー。
後半では明信の会社の先輩がもちかけてきたトラブルのせいで
兄弟の仲が一時不穏になるけれど、不穏と言えばそのくらいのことしかない。

そんななかでのキーポイントは、間宮兄弟の恋。
兄は行きつけのビデオ店のアルバイト店員・直美ちゃんに、
弟は離婚がこじれ、どうしようもなくなく孤独(と見えた)人妻に。

根は優しいけれどほんとに不器用な、世にもフシギな同居兄弟の恋の行方ははたして?
というのが、兄弟の平和な暮らし(でももちろん、いいことばかりじゃない)と、
じつはもうひとつの読みどころ。

親しくなれば「めちゃくちゃ人が良い」とわかるのに、
恋愛対象としては「そもそも範疇外、ありえない」男たち。

そんなふたりの、恋心と、毎日のひきこもごも。
散歩、仕事、誕生日、カレーパーティー、ぼったくり、映画、コーヒー牛乳・・・。

のぞいてみれば、「楽しかったような気がする」、
いろんな中身のつまったフシギな時間に出会わせてくれる。

愉快に快適に暮らすのは有意義なことです。たとえ世間から多少「へん」に思われても。
そういう人たちの話を書きたいと思って、『間宮兄弟』を書き始めました。
 
(あとがきより)

この空気は江國香織さんじゃないと出せないと思うし、
だからよけいにこの本は、江國さんの本の中でもダントツで好きな一冊だったりする。

まるで童話。情けなくておかしくて、また遊びに行きたくなる、
おとぎのような独身兄弟の物語。

好きとか嫌いでもなく、思い入れでもなく、最高!というわけでもなく。
ただただじんわり、なんとなくな愛着のある本。
・・・っていうのは、こういう物語のためにある言葉かも。

江國香織 「間宮兄弟」 小学館文庫
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小津りゆ

Author:小津りゆ
3年ぶりぐらいですが、ログイン。夢だった資格をとってそれなりの仕事始まったはいいものの、現実にどっしん追突し、車体ボロボロ、エンジンぷすんぷすん状態です(なにそれ)。仕事の本ばっかりで、めっきり小説を読む時間が減。もしかしたら引っ越しして続編するかもです。

※since 2008.2.17

※オリジナル物語サイト、始めました。『ことあら』(リンク欄からどうぞ)

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